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【新サービス】空間トランスクリプトーム受託解析

細胞の空間的組織化は胚発生や免疫性の炎症などの様々な生物学的過程に重要で、空間的トランスクリプトームシークエンシングはその遺伝子発現と組織構造を理解するための手掛かりとなります。本サービスはBMKMANU S1000/S3000を使用する高解像度の新しい包括的空間トランスクリプトームシークエンシングサービスです。ヘテロジニアスな組織サンプルでの空間的遺伝子発現プロファイルが多様な分野の研究を促進させます。BMKMANUでは解像度が異なるS1000とS3000の二種類のチップでの分析が可能です。以下はS3000のご案内となります。

細胞セグメンテーション
HE染色と蛍光染色とRNA-Seqを統合することで、細胞間の境界を決定し、各細胞の遺伝子発現を正確にアサインすることができます。

マルチレベルな分解能での解析
100 μmから3.5 μmまでのマルチレベルな分解能により、最適な解像度で多様な組織の特徴を解析することができます。

S3000チップの特徴
-解像度:3.5 μm
-スポット径:2.5 μm
-スポット数:約400万スポット
-キャプチャ領域:6.8 mm × 6.8 mm, 11 mm × 11 mm, 15 mm × 20 mm(3種類から選択可能)
-バーコードビーズ:以下の4領域から構成されるプライマーが付加
 ・poly(dT) tail for mRNA priming and cDNA synthesis
 ・Unique Molecular Identifier (UMI) to correct amplification bias
 ・Spatial barcode
 ・Binding sequence of partial read 1 sequencing primer

多数のキャプチャースポットによる精緻な分解能
直径2.5 μmのビーズがS1000には中心間隔5 μmで200万個以上、S3000では中心間隔3.5 μmで400万個以上も配置されています。高精細な解像度により1つの細胞から多くの遺伝子とUMIを検出することができます。

マルチレベルな分解能での解析
100 μmから3.5 μmまでのマルチレベルな分解能により最適な解像度で多様な組織の特徴を解析することができます。細胞サイズよりも小さい空間トランスクリプトーム解析が可能です。

3 in 1 slide
HE染色と蛍光染色とRNA-Seqを1枚のスライドで行うことができます。”3 in 1解析アルゴリズム“が細胞境界の同定を可能とし、細胞ベースのトランスクリプトミクス解析を促進します。

サービスの流れ
提出いただいたサンプルでバルクRNA抽出試験を実施し、高品質なRNAが得られることを確認します。組織最適化では、組織切片を染色して可視化し、組織からmRNAを透過させるための条件を最適化します。凍結切片作成、染色、組織最適化、空間バーコーディング、ライブラリ調製、シークエンシング、バイオインフォマティクス、全ての操作において最適化されたプロトコルが用意されています。100種以上の生物種と250種類以上の組織サンプルでの豊富な解析経験のある技術チームが対応します。

バイオインフォマティクス
データはラボ独自開発の「BST Matrix」で解析されます。細胞レベルおよびマルチレベルの解像度で遺伝子発現マトリクスが生成されます。データQC、サンプル解析、グループ間解析の解析レポートが出力されます。ご依頼いただいたユーザーは様々な解像度で遺伝子発現とスポットのクラスタリングができるアプリケーション「BST Viewer」を使用することができます。

S3000で解析した空間トランスクリプトーム解析のデータをご紹介します。

Case study 1 : Mouse brain
Analysis of a mouse brain section with S3000 resulted in the identification of ~94 000 cells, with a median sequencing of ~2000 genes per cell. The improved resolution of 3.5 uM resulted in a very detailed clustering of the cells based on transcriptional patterns, with the clusters of cells mimicking the brain differentiated structures. This is easily observed by visualizing the distribution of cells clustered as oligodendrocytes and microglia cells, which are almost exclusively located in grey and white matter, respectively.

Case study 2 : Mouse embryo
Analysis of a mouse embryo section with S3000 resulted in the identification of ~2200 000 cells, with a median sequencing of ~1600 genes per cell. The improved resolution of 3.5 uM resulted in a very detailed clustering of the cells based on transcriptional patterns, with 12 clusters in the area of the eye and 28 clusters in the area of the brain.

本サービスは弊社にて海外の分析実施ラボへお取次ぎしております。仕様や価格などの詳細はお問い合わせください。